2018年8月5日(日)~7日(火)
★ 報告
参加18名(1期3名,2期1名,3期1名,4期6名,5期1名,6期4名,8期2名)参加(内4名女性).
遠くは神戸・京都から,東京組の多数は中央線の特急あずさ3号で上諏訪駅に10:20集合して
レンタカー2台で女乃神茶屋駐車場へ向かう.東京組の一部は新幹線で佐久平駅から直接駐車場へ.
上諏訪駅
女乃神茶屋駐車場に集合
水の要らないバイオトイレ「バイオR21」は好気性バクテリアで分解します.
暑いねえ.木陰で待っています.
ヒュッテアルビレオはもうすぐ
ヒュッテアルビレオで昼食.日陰を探して
日向の昼食
蓼科山が目の前
蓼科山から右へ北八ヶ岳の山が続く
出発
八子ケ峰の頂上ではありませんがここから戻ります
2日間御厄介になる姫木平ペンション「赤い屋根」に到着
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ペンションの周囲には鳥の鳴き声がうるさいほど聞こえる.ジョウビタキ(オス)
i-Phoneからのテレビ体操の音楽に合わせて体操して出発
ビーナスラインを行く:八ヶ岳の裾野の上に富士山が浮かぶ
八ヶ岳連峰(左:蓼科山,右:西岳)を見る
甲斐駒岳,北岳,千丈岳
木曽駒が岳
御御嶽山
乗鞍岳
穂高連峰,槍ヶ岳
ビーナスラインからは,八ヶ岳,富士山,南アルプス,中央アルプス,御嶽山,
乗鞍岳,北アルプスと広い範囲の山々を眺望することができた.
鹿よけの柵
物見岩
O君のスケッチ「物見岩」
蝶々深山へ
車山山頂
アサギマダラとヨツバヒヨドリ
アサギマダラは越冬のため海を渡り沖縄,台湾まで行くことが知られている.
沢渡に近いところにヨツバヒヨドリが群生しているところがあり,そこでは多数のアサギマダラ
が花から花へと舞っていた.
ヒュッテみさやまで一休み.すぐそばに
旧御射山神社(もとみさやまじんじゃ)が祀られている.
この地は諏訪神社下社金刺氏の禁猟地で太古から御射山祭が盛大に行われたと言われる.
鎌倉.室町時代には,信濃武士.鎌倉武士が参加する全国的な大祭として狩猟が行われた.
八島湿原に沿って戻る
ペンションに戻りました.
食事の後の反省会 (何を反省?)
ペンションご夫妻と
時々傘を差さなくてはならないような小雨が降る中,古代の黒耀石の採掘現場に向かいました.
群馬県岩宿で旧石器時代の遺跡が発見された翌年,長門町大門の児玉司農武氏は
男女倉(おめぐら)遺跡(和田村)で旧石器時代の石槍を,さらに黒曜石鉱山の鷹山遺跡
を発見しました.鷹山遺跡から星糞遺跡まではすぐそこにあります.
黒耀石体験ミュージアムから林の中を登ること30分,海抜1472mの星糞峠(ほしくそとうげ)に着く
数十万年前虫食山中腹が爆発して黒耀石(ガラス質)が地上に噴き出た.爆発火道の上部が崩れ落ちて
土砂・粘土とともに火砕流として流れ落ち,星糞峠通過,鷹山川の周辺に湿地を作った.
今から2万年前,旧石器人が鷹山川に黒曜石を見つけ,湿地の周りにムラができた.
1万3千年前に最後の氷河が終わり,1万年前には気候が温暖化し,黒耀石の需要が高まり,
黒耀石原石を求めて星糞峠にまで高度を上げ黒曜石原石が採掘されるようになった.
縄文時代の遺物が採掘址に出土するので3500年前までは採掘されていたようだ.
下図の右手上部が虫食山頂上へ.その中腹に採掘址が窪地となって169孔確認されている.
現在発掘中の1号採掘址では,補助金検討委員会の現地調査が行われていた.
そのため多分普段はシートをかぶせてあると思われる現場が,幸運にも我々にも見える状態になっていた.
底の白く見える粘土層が虫食山からの火砕流堆積物でその中に黒耀石の原石も混じっている.
学芸員と思われる女性が委員の質問に答えていた.彼女の頭付近に見える塊が黒耀石の原石であり,
もう一つすぐそばにあるとのこと.廃土(粘土)はそばに積み上げられているが,
雨などで流れやすかったので木で支えてあり,その木も彼女の右手の下に埋まっており,
最終的には掘り上げられる.ここには古代人が掘った坑道孔が2本見つかっている.
古代人は黒耀石にぶつかると坑道を横に伸ばし,見つからないと放棄した.ここでは放棄したようである.
2つあったのに.
これが原石の拡大写真.原石は両手で抱えられるほどの大きさなので運び上げやすかった
のではないかと説明があった.
星糞峠黒耀石探検隊
ペンションに戻って昼ごはん.
来た時と同じように上諏訪駅と佐久平駅から帰りました.
今回の夏合宿で印象的だったのは,①ビーナスラインからの270度にわたる山岳大パノラマ,
②アサギマダラの群生,③星糞峠の黒耀石採掘鉱山跡 でした.
I hope we will see you again next summer or fall.